March 17, 2005

◆訃報:村瀬惣一さん82歳=長良川河口堰訴訟原告団

MSN-MainichiINTERACTIVE環境経由「長良川河口堰(ぜき)(三重県桑名市)をめぐり、16年にわたって建設差し止め訴訟を闘った原告団の中心人物だった岐阜市の村瀬惣一(むらせ・そういち)さんが15日に死去していたことが16日分かった。82歳だった。遺族によると、死因や葬儀日程は遺志で公表しないという。
 村瀬さんら流域住民は1982年4月、堰により水害の危険性が高まり自然環境も悪化するなどとして、水資源開発公団(現水資源機構)を相手取って建設差し止めなどを求め岐阜地裁に提訴。12年後の94年7月、請求棄却の判決を受け、名古屋高裁に控訴した。
 しかし控訴審でも98年12月、1審判決同様に訴えは退けられ、控訴審で住民らが追加した堰の撤去とゲート閉鎖差し止めの二つの請求も認められなかった。住民側は上告せず、住民側の敗訴が決まった。
 村瀬さんはこの訴訟で原告団事務局長を務め、中心的役割を果たし続けた。裁判は全面敗訴に終わったものの、16年間に及ぶ闘争で、巨大公共工事や河川行政のあり方を法廷の場で徹底的に論議し、堰建設をめぐってその後提起された住民訴訟などにも影響を与えた。
 村瀬さんとともに裁判闘争を続けてきた在間正史弁護士は「両輪の一方がなくなった。長良川河口堰の判決の直前に大腸がんの手術をした。転移をしていて切除したらしいが、これまで気力で生きてきたとしか思えない」と話した。」 [more...]

12:29:43 | harurin | comments(0) | TrackBacks