May 20, 2005

◆「川鵜(カワウ)」を狩猟対象の鳥獣に?

先日もちょっと触れた、10年前から稼動している「無駄で危険で税金の無駄遣いの長良川河口堰(ダム)」の影響で、ここ何年かの長良川では鮎の漁獲量が激減しているわけなんですが(河口をダムで塞げば、川で生まれた鮎が海へ降りないのは小学生でも解ること。鮎の詳しい生態に興味のある方はググッてみて下さい)漁業者からお金を取っている漁協は、鮎がいないので放流に頼るしかないのが現状。
ここで今朝の記事なんですが(ウェブにはソースが無いようなので詳細は省きます)漁協から岐阜県に対して、この放流する鮎を「川鵜(カワウ)」が捕食してしまうので、狩猟対象の鳥獣に指定してくれというのがその内容(岐阜県も真剣に対応を考えているらしい)
そもそも、鮎が減少しているのは先ほどの長良川河口堰(ダム)が原因で、確かに川鵜(カワウ)はここ数年増えてきていますが、昔は川鵜(カワウ)が魚を捕っているところで漁をするとたくさん魚が捕れるので、むしろカワウは漁師の味方なのだという話があるように、たくさん魚がいる場所では、人も鳥も魚を分け合うことができると考えるのが普通。
神奈川県農林水産情報センター川鵜(カワウ)のページに「内水面漁業とカワウが共存していくためには、昔のように川に魚たちを呼び戻すことが必要です。放流に頼っている釣りのあり方事態が、すでに生態系をゆがんだものにしているからです。見かけだけでなく、魚が海から遡上できる川、繁殖できる川にするためには、水量や水草などを増やしたり、魚道などを確保するなど河川環境の構造的な見直しや復元が不可欠です。また、樹木被害の問題に対しては、他の場所にカワウを誘導したり、有機農業などで、糞を有効利用したりすることも必要かもしれません。また、もっとも被害を受けているのはカワウ自身であり、私たちみんなで水中の化学物質汚染の指標動物として注目していく必要があるでしょう。」
とあるように、川鵜(カワウ)は非常に貴重な鳥で、狩猟対象の鳥獣に指定するなどもっての外。長良川河口堰(ダム)問題の矛先を川鵜(カワウ)に転化しようとしている岐阜県や中日新聞の思惑がはっきりとみえてきます。また川鵜(カワウ)が鮎を捕ってしまうなどと、目先のことばかりに捉われている漁協もきちんと本質を理解して、3,000億もの建設費をかけて未来永劫、年間数十億の維持経費を税金から投入しなければならない全く役に立たず危険な長良川河口堰(ダム)撤去を岐阜県に申し入れるべきでしょう。

Posted by harurin at 07:49 P | from category: 環境ニュース | TrackBacks
Comments

ヤマムラ:

こういった目くらましを、いつまで続けるんですかね?また、これに騙される釣り人にも問題がある気がします。
(June 08, 2005 01:50 P)
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