April 05, 2005

◆企業文化「劣化」も監視 原発老朽化で原子力保安院

asahi.com : 社会経由
老朽化する原発の安全性を確保するため、経済産業省原子力安全・保安院は、電力会社の「企業文化」や「組織風土」の健全さにまで踏み込んで監視する方針を決めた。6日に開かれる総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)の高経年化対策検討委員会に、対策の課題を盛り込んだ中間報告書を提出する。今夏をめどに、具体策を詰める予定だ。
 同委員会は昨夏に11人の死傷者を出した関西電力・美浜原発の蒸気噴出事故を教訓に、昨年末に設置された。事故は長年の管理ミスで、検査から漏れていた配管が破裂したのが原因だった。
 報告書は関電の「企業文化や組織風土に劣化」があり、安全意識が希薄になっていたことが、事故の背景にあったと位置づけた。そのため国が機器や設備の交換、補修を監視するだけでなく、それを管理する電力会社の在り方に問題がないか、把握できる仕組みを打ち立てるという。
 具体策の検討はこれからだが、老朽化対策上の国の要求項目を明確にし、それらへの電力会社の対応を審査する基準を整える。そのうえで経営層から現場まで、老朽化対策への取り組みが徹底されているかなどを調べる方策も考える。
 日本には現在、商業用原発が53基運転中だ。5年後には、うち20基が運転開始から30年を超えることになる。

Posted by harurin at 05:40 P | from category: 環境ニュース | TrackBacks
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